※最終更新日 2022年12月29日
前回の「飛び込み初心者のための練習方法」では、初めて飛び込みをする方向けの練習方法を解説させて頂きました。
以下の動画のように体が足までしっかりと真っ直ぐに飛び込みできるようになった後、第2段階では「飛び込みでの頭の動かし方」を習得して行きます。
※注意 現在の所、一般の方が飛び込みできるプールとして、国際基準の競泳プールでの練習が主流で、水深が2m以上あるはずです。この記事についても国際基準の競泳プールでの練習方法として解説させて頂いている事をご了承ください。
第2段階では、頭の動かし方を練習していきますが、以下の動画のように理想の飛び込みではスタートの動き出しと同時に顔を前に向ける事を解説しました。(34コマ目)
スタートの号砲と同時に顔をできるだけ速く前に向けます。このタイミングは老若男女一緒ですので、頭を入れるタイミングを練習して行きましょう。
構えの姿勢で最初から前を向きます。上半身を前に傾し腰を高く保ちます。
ここでは、水面ギリギリまで前を見るように意識して練習していきます。いきなりすぐに頭を入れてしまうと、下向きに角度がついてしまう場合があるので、できるだけギリギリまで水面を見ながら飛び込みます。
注意点としては、頭が入水した時にはしっかりストリームラインの形が取れているように気をつけます。前を見ると腰が落ちやすいので、しっかりと腰を高い位置に保ち、構えの段階で膝の角度が130度になるようにします。
膝を曲げ過ぎると伸ばすのに時間がかかりますので、ここでは陸上で軽く垂直跳びのジャンプするイメージでしっかりと壁を蹴った足を伸ばしましょう。頭の動きを意識しても、飛び込みの動作が変わりないように、スネが水平の位置になってから蹴り出します。
また、初級者のうちはゴーグルが取れてしまう事もよくありますので、「そうなるものだ」と割り切って練習していただければと思います。
綺麗に飛び込めるようになりましたら、国際規格のプール(水深2m以上)のスタート台から飛び込んでみましょう。
高い位置からの飛び込みですので、恐怖感ももちろんあると思いますが、スタート台から近い位置に飛び込んでしまうと危険な急角度の飛び込みになってしまいますので、低い位置からの飛び込みと同じイメージで浅い角度(30度以下)になるように飛び込んでいただければと思います。
注意点は1-1と同じで、ここでもできるだけ水面ギリギリまで前を見るように意識します。頭が入水した時にはしっかりストリームラインの形が取れているように気をつけましょう。
スタート台からの飛び込みに慣れていない状態で飛び込みを繰り返してしまうとスタートの形が崩れてしまう事もありますので、できるだけ第三者に見てもらいながら綺麗なスタートの形を維持してください。
形が崩れたら、無理せずスタート台の下からの飛び込み練習にシフトし、また形を整えてからスタート台からの飛び込み練習をおこなっていただければと思います。
以下のアニメーションを見ると、足がスタート台に付いているのは36コマまでで37コマ目で足が離れ頭が腕の中に収まり、ストリームラインの形をとっています。
先程の項目2のアニメも36コマまで足がスタート台に付いており、37コマ目で頭が腕の中に収まります。項目1のアニメに至っては、頭が腕の中に収まった37コマ目では足が壁に着いたままです。
つまり今回、あれだけ水面ギリギリまで頭を入れないように気をつけましたが、飛び込みが上達すれば、徐々に飛ぶ距離も伸びていくので、項目2の練習よりも前を見る時間が長くなります。
飛び込みが上達すると、脚力の差によって顔が前を向いている時間が変わってきます。頭を下に向けると上半身が落下しやすくなるので、脚力がある人は前を見る時間を伸ばした方が遠くまで飛ぶ事ができます。
ただ、遠くに飛ぶだけではダメで、これが飛び込みの難しい所です。初級者と上級者が一緒に飛び込むと、水面に浮き上がってきた時に脚力の差だけではない距離の開きがあったりします。
上級者になると入水後に加速して行くような感覚を得られるようになるのですが、これはスタートの高さや体の重さ、肩や背中の柔軟度の違いによって加速する入水点や角度も個々で変わってきます。詳しく解説すると長くなりますので、また別の動画で解説させていただきます。
この感覚が得られると、飛び込みで水を切り裂いて行くような心地いい感覚を得られますので、ぜひ皆さんにも味わっていただきたい水中感覚の一つです。
「頭を入れるタイミング」は今回の練習が最も短いという事を覚えていただきましたので、次回は、構えでスタート台に手を添えた飛び込みを段階的に行っていく練習方法で少しずつ飛び込みの距離を伸ばして行きたいと思います。
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