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Swimming.jp バタフライ Technique

バタフライ リカバリー「スッ」と腕を抜く方法

※最終更新日 2021年12月2日

前回はいるか飛びを使って、楽に泳ぎながらもスピードを維持する方法を解説しましたが、皆さんの中にも「リカバリーがきつい、上がらない。」また、上がったとしても「数回繰り返すとすぐに疲れてしまう。」という方は多いのではないでしょうか。

そこで、なるべく楽にリカバリーを前に戻す方法について解説していきたいと思います。

1. フィニッシュで肘を先に水面に上げる
2. 実際に泳ぐ際のポイント
3. フィニッシュで後ろに掻き切らない
4.「スッ」抜くために最も大切な体の動き

基本的にリカバリーを楽に戻すためにはフィニッシュ付近のストロークの仕方が重要になってきますが、いるか飛びのスピードが伴っていないと体も持ち上がった状態になりにくいので、前回の記事「グ〜ンと進むうねりを身につける」を参考に、スピードを維持できる状態で今回解説の動作ができるように練習していただければと思います。

1. 肘を先に水面に上げる

リカバリーが楽にできるかどうかは、どれだけフィニッシュの勢いを繋げて行くかにかかっています。

理想のリカバリーを一言でいうと、フィニッシュが終わった瞬間に腕全体が水面上もしくは水面ギリギリの位置に既にある事です。そうすることで、水面から出た腕がフィニッシュの勢いで前に戻って来ます。

もし腰が沈んでいれば腕全体も必ず水中にあるので「腕を水面に持ち上げてから前に戻す」という2つの動作が必要になるので、前に戻すのに時間がかかりますし、それだけ自分の力を使ってリカバリーしなければなりません。

ここで必要になってくるのが、以下のアニメーション18コマ目のようなフィニッシュ時の肘の位置です。これは「水泳 ストロークの軌跡」で解説した両手ストロークですが、バタフライだけではなく、平泳ぎの一掻き一蹴りでも使えます。

 

一掻き一蹴りでバタフライが上手くなる!」でも解説しましたが、一掻きする時のストロークの形を見直してみましょう。一般の方によく見られるのは、腕が最初から最後まで真っ直ぐである事が多いです。そこで、まず肘を水面に出すための練習を陸上でしてみましょう。

以下のアニメーションAのように立位で肘を曲げた状態で前後に腕を振ってみましょう。その腕が後方に行った時に胸を張ってみてください。肘が体よりも後ろ側に出で反動で戻ってきます。(実際の泳ぎではここまで腕は引きません。)

 

次に、アニメーションBのように1度目は肘を引き、2度目は肘を最後まで引かずに体側を超えた辺りで手を横に広げ回します。肘を後ろに引きすぎると肩に負担がかかるので、ご自身が楽だと感じる場所を鏡を見ながら見つけてみましょう。アニメーションB’はBと同じ動きを横から見たものです。

胸が張れていれば必ず肘は体側よりも後方に行くはずです。もし行かない場合には、肘を引く際に脇を少し開くと楽にできると思います。

B、B’の時に腕の力を使う事なく腕振りの勢いだけで天井まで腕を戻す事ができれば、実際に管理人が競泳ルールで1000mバタフライを泳いでいる時のリカバリーと同じ感覚になります。

泳いでいる際は胸を張った時に呼吸をしているので、しっかりと息を吸い込む事で腹筋に力が入りみぞおち付近がひっこむはずです。腹筋に力が入ることで体が大きく反ってしまう事を防ぐと同時に腰が落ちる事も防ぐ事ができます。腰痛予防の為にも胸は張っても腰は反らないように気をつけましょう!

2. 実際に泳ぐ際のポイント

立位での練習は複雑な動きのように感じますがポイントがあります。以下のアニメーションの21コマ目を見ていただければわかる通り、肘が90度に曲がっています。楽に泳ぐ場合にはストロークに力を入れないので、ここまで肘が曲がらなくても構いません。

 

この肘の曲がりを23コマ目まで固定して肘が体側と並行になれば水面に近いところまで上がって来るので、肘から下だけを水面上に上げるだけでよくなります。

 

注意点としては、腕を楽に抜くことが目的になりますので、肘を固定することに意識を向けすぎないようにしましょう。立位での練習でスムーズな動きを習得していただければと思います。

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