※最終更新日 2023年5月18日
片手でのキックは背泳ぎのスイムに直結するため、気を付けなければならないことがグライドキックの時よりも多くなります。
この練習のポイントは、
D. リラックスする
E. 腕が内側に入らないようにする
F. 手は外側を向けない
G. 呼吸が小さくならないようにする
の4点になります。
Dは肩に力が入りすぎると肩関節を締め付けるのでスムーズな動きの妨げにならないように気をつけます。Eについては、以下のアニメーションを見ていただくとわかる通り、1コマ目は肩のラインが真っ直ぐになっていますが、腕を前後に伸ばした9コマ目では反動で斜めになってしまっています。これは背泳ぎの盲点でして、腕が内側に入りやすく蛇のようにくねくねした泳ぎになりがちです。
Fは背泳ぎの入水時に手のひらが天井を向いている状態だと楽に入水できます。ここでも、まず手の平を上に向けて伸ばしてからローリングをし、無理に外側に向けず、腕が曲がらないように肘の内側を伸ばして行きましょう。この時手首も曲がらないように、まっすぐにすることが大切です。
Gはこの練習ではバランスが悪くなるので、息をしっかり吸って腹筋を引き締め、頭から足まで体の中心に1本の串が通るイメージを持って泳ぎます。
こちらも25mを右手を伸ばして2回、左手を伸ばして2回、計4回以上楽にできれば課題クリアです。
ここからは腕を回して行きますが、初めから腕を回してしまうと、以下のアニメーションのような悪いタイミングになってしまいがちです。
このようなスイムにならないように、入水側、フィニッシュ側で腕を止めバタ足をします。
そこから、気をつけ側の腕を天井に向かって上げていく(リカバリーする)のですが、少し肩を天井に向かって上げ、その後に腕を持ち上げます。この時、親指を上側にして後方に伸ばすように持ち上げます。肘は内側がストレッチのように伸び、上を向いている状態になります。
リカバリー側の腕が60度程度上がったら、ストローク側の腕を動かします。腕は大きく横に動かしますが、体が斜めにローリングしている状態になるので、体の前側を掻くようなイメージになります。ストロークが深くなり過ぎないように気を付けましょう。
リカバリー側の腕が入水し、ストローク側の腕が太ももに触れたら、その位置で腕を止めキックだけをします。ここですぐに腕を動かしてしまう方が多いので、10回以上はキックを打ってから腕を動かすようにしましょう。
腕を交互に変えながら泳ぐこの練習をスイッチスイムと呼びます。25mを泳いで30秒休み、6回以上楽に続けられれば課題クリアです。
注意点としては、腕が動くとキックが細かい動きになってしまいがちです。ストロークを止める事で速くなったキックをゆったりのキックに戻す役割も果たしているので、キックがゆったりになった事を確認してから次のストロークを始めるようにしましょう。
背泳ぎが早く上達したいと思うようになると、どうしても腕を回したくなりますが、ここで我慢できないと先程のタイミングの悪い背泳ぎになってしまいます。
「管理人は娘に泳ぎを教える時、本当に我慢をしました。」周りで泳げる子がいるとどうしても先の技術を教えたくなります。ただ、そこで我慢できたからこそ、基礎が固められて綺麗な泳ぎができるようになって行ったと確信していますので、皆さんも焦らずコツコツと練習を積み重ねてください。