※最終更新日 2023年5月18日
背泳ぎは、いつも呼吸ができるので最も楽なのでは?と感じるかもしれませんが、意外にもいつでもできることが逆に楽な呼吸を妨げる原因になっていたりします。
泳ぎの特徴として、前を見る事が出来ない、プールの底も見えない状態ですので、初めて経験する人にとっては不安や緊張が大きくなります。その状態でいきなり息をきちんと吸える方がおかしいので、腕を回し始める前に「しっかり吸えるようになる」まで時間をかけて練習する事が重要になってきます。
息を吸えないと上半身が浮かず、足も沈みやすくなります。この状態で背泳ぎをされている方が多いと感じていて、「背泳ぎは25mやっただけで疲れる」という方は息を吸う量が足りない可能性が高いと思っていただければと思います。
実は管理人の娘も背泳ぎを泳げるようになった直後、「背泳ぎはすごく疲れる」と言っていたので、あまり泳がせていませんでした。下の図を見ていただくと分かるとおり、公営プールで1000m練習している時はクロールと平泳ぎだけの練習になっています。
スイミングで一度だけ進級できなかったのが背泳ぎのキックだったのですが、「足が沈んでいたから」という理由だったので、今考えると息がしっかり吸えていなかったのだろうと確信しています。そんな娘ですが今は最も得意なのが背泳ぎです。
もし、呼吸が上手くできないのであれば、他のご自身が好きな種目で繰り返し水泳の呼吸法を練習し、ある程度慣れてから背泳ぎの練習をしていくのも1つの方法です。
水泳の呼吸法についてはこちらで詳しく解説しております。
背泳ぎをマスターしようとする方は大抵は既にクロールが泳げるようになっていると思いますので、ここではクロールができる事が前提で解説させていただきたいと思います。
管理人が一般の方の背泳ぎを見てきて、キックだけであればある程度綺麗にできているのに、腕を回し始めた途端、背面で浮くことに対する不安や緊張で「足に力が入り過ぎ、棒のように真っ直ぐになった足で痙攣のような細かいキックをしている方」が非常に多いのを見てきています。
以下は管理人が背面で蹴伸びをしている動画ですが、キックを打たなくても水に浮いていられる事がわかると思います。
背泳ぎのキックはクロールよりも大きく、ゆったりと打つようにします。息がしっかりと吸えていれば、軽くキックを打つだけで浮き続けられますし前にも進めます。将来速く泳ぎたいと思うようになった時でも、体が浮く姿勢を作っている方が抵抗も少なく確実に速く泳げるようになります。
最初は浮くところから始めていただき、10m程度を目標に軽くキックをして進めるようになりましょう。
最終的には25mを4回程度、楽にできるようになれば気をつけキックの課題をクリアした事になります。前が見えないので、気をつけながら練習してください。
グライドキックとは、両腕を進行方向に伸ばして手を重ねた姿勢でキックをします。この時、腕を前に伸ばすので、気を付けキックの時よりも上半身が沈むので、顔の位置も若干沈みます。その代わりに足が浮きやすくなるので、気を付けキックでいい姿勢ができていればグライドキックで足が沈む事はありません。
ここで気をつける点は、
A. なるべく腕を真っ直ぐに伸ばす
B. 呼吸が小さくならないようにする
C. キックが小さくならないようにする
の3点になります。Aの「なるべく」というのは、肩が固いと真っ直ぐに出来ないので、ストロークするようになった時に入水が外側に入ってしまい綺麗な背泳ぎができにくくなってしまいます。
ですが、ここで無理に真っ直ぐにしようとすれば、肩を痛めてしまう可能性もあるので、少しずつ真っ直ぐになるように、根気よく練習し続けていただければと思います。
管理人が2年間続けたストレッチや、練習前にマッサージガンを使って肩の回りを良くする方法も取り入れていただくと、より効果が高まるでしょう。
↑↑↑ バタフライだけではなく、背泳ぎにも有効である事を管理人が体感しています!
注意点としては、腕を伸ばすだけで呼吸が小さくなったり、キックの幅が小さくなったりするので、気を付けキックと同じ呼吸とキックができるようになりましょう。
この練習は25mを楽に4回以上できるようになれば課題クリアです。
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