Swimming.jp

クロール Technique

クロール キックとプルのタイミング

※最終更新日 2021年4月25日

よくキックとプルのタイミングを合わせると言いますが、どういったタイミングになるかを3Dアニメーションにて解説したいと思います。この言葉と同様に使われる言葉として「キックを入れる」「キックを効かす」などがありますが、どちらも同じ意味だと考えていただければと思います。

まず、タイミングの話をする前に力の働き方を考えてみましょう。自転車を漕ぐ際、止まっている状態からペダルを踏んだ時と進んでいる自転車ではどちらのペダルを踏む力が少なくすむでしょうか。

答えは皆さんお分かりのように速く動いていれば動いている程力が少なくすみますよね。つまり、泳いでいて一番速度が上がる所でキックを打つ事が出来れば、より効率よく進む事が可能になります。

一番速度が上がるのはどこでしょう。そうフィニッシュです!

アニメーションの10、22、34、46、58、70コマ目を見てください。フィニッシュに向かう手と同じ側の足が最高点にあるのがわかると思います。そこからフィニッシュが終わるまで蹴り降ろされています。

前面抵抗を減らす

自転車で向かい風と追い風では追い風の方が楽なように前からの抵抗をできるだけ少なくする事が必要になってきます。アニメーションの11、23、35、47、59、71コマ目を見てください。蹴り降ろしが始まった直後にローリングが終了し、全く上半身が動いていない事がわかると思います。

この時、完全に手が前に伸びて肩が顎に付いている状態にできれば、かなりの抵抗を減らす事ができ、キックの力を推進力に使うことが可能になります。

(上記ゆったり綺麗なクロールを26方向から見る)

もう少し詳しく言うと

このアニメーションでは、よく見ると、腕がリカバリーに入った所で完全に蹴り降ろされていますが、進む位置は個人個人で違ってきます。

勘の良い方ならお分かりだと思いますが、「全く上半身が動いていない」所(正確には前面抵抗が一番小さい場所)で蹴り降ろさなければならないからです。フィニッシュ付近であることは確かですが、その前面抵抗が一番小さくなる場所は人によって違いがあるので、この0.5秒未満の間のどの部分でキックを行えば良いのかはご自身で感じるほかありません。

泳いでいて「あっ!進んだ」という場所が必ず見つかります。ある程度速く泳いている方が感じやすいと思いますので、ご自身の進むポイントを見つけてください。(泳ぎが崩れないギリギリの速さが理想です。全力では抵抗が大きく、進む感覚を感じることが難しくなります。)