※最終更新日 2021年5月31日
皆さんもせっかく水泳をおこなっているのであれば、「綺麗に泳ぎたい」「す〜っと水を滑るような泳ぎがしたい」と思われている事と思います。管理人のような選手経験者(全国大会で決勝進出経験がありますので、そこそこ選手としても頑張っておりました。)でも1500mを1年で40秒近くタイムを短縮する事が可能なのですから、選手未経験者の方であれば必ずこれ以上伸ばす事ができるはずです。
管理人は週1回程度の練習しかしていませんから体力がついたとは考えられません。「うねりの大きいバタフライを推奨する理由(後編)」で少しのうねりの違いが1ストロークで手のひら一つ分の伸びの違いを産む事を解説しましたが、この小さい差がトータルでこれだけの差となる事を立証できたのかなと思います。
水泳は緻密な運動なので、一緒のように見える泳ぎでもスピードが違うという事は泳ぎの部分部分を細かく分析して「どこが違うのか」を考え、意識し続けながら泳がなければなりません。まさに「神は細部に宿る」です。
初めのうちは考えて泳ぐと力が入り過ぎてしまい泳ぎがギクシャクしてしまいます。ただ、そこでやめてしまったり、気をつける事をめんどくさがってしまうと上達は望めません。ギクシャクしていても続ける事で徐々に力が抜けて自分の泳ぎになっていくわけです。(もし失敗してしまったり、自分に合わないように感じたら自身の判断でやめたりせず指導者に必ず聞く事が大切です。)
数年経っても泳ぎが変わらない、スピードがつかないという方はご自分で考えながら泳いでいるとしても
「泳ぎが変化していない」または「体に負荷がかかっていない」
という事になります。では、如何にして40秒近くもタイムを短縮できたかを解説していきたいと思います。
この一年、「バタフライで2000m泳げるようになれればいいな。」というのが目標であったので、タイムが上がるとは思っていなかったというのが正直なところです。ただ、去年よりも楽にできたように思えるので、余計な力がそぎ落とされ省エネルギーで泳げているのは事実であると思います。
そこで、管理人がこの一年気をつけてきた事、経験に基づいた一般の方へのアドバイスを掲載させていただきたいと思います。
意外に呼吸がしっかりできていない人は多いです。力みがあると肺が縮まって大きく広がりません。水泳選手の胸板が厚いのは、息をしっかり吸って肺をいつもパンパンに膨らませているからです。初めのうちは水を飲んでしまい咳き込んだりしてしまいますが、慣れてくると水が入りそうな瞬間が感覚的にわかってくるので、瞬時に止められるようになってきます。
息をしっかり吐く事が出来る方(大きく息を吸えていることが前提)は勢いよく吐きすぎずに少しずつゆっくりと吐いてみると呼吸が楽になったりします。(特にクイックターン時など。鼻から水が入らないギリギリまで勢いを抑えてみましょう。)
「楽に泳ぐための息継ぎの量」のページをご覧いただき、呼吸の技術向上も目指してください。
ゆったり泳ぐからといってだらだらと泳いでいると、逆に体がだるくなってきます。力を入れないからストローク長が短くなり、メリハリがない泳ぎになってしまいます。人間の動きは血液を送るポンプの役目も果たしているので、最後まで力の入れ所、抜き所をしっかり感じながら泳ぐ事で血液循環もよくなり気持ちよく泳ぎ続ける事ができます。
具体的に力を入れる場所はストリームラインでストレッチのように伸び続ける事で、これが一番大切なのですが、伸ばし続けるのは結構大変です。ただ、疲れても伸ばし続ける事ができると徐々に慣れていきます。「伸ばす事が当たり前」になるようにしていきましょう。
選手の方でも泳いでいて「今日は体が動かないな」という時に惰性で練習してしまうと、その日は練習にならないと思います。あえてそこでしっかりメリハリをつけて練習してみるといいと思います。トップスイマーを目指しているのですから、そこでの判断が自分の記録を左右します。
スタート、ターン時のスピードは泳ぐ上で最も重要なテクニックの一つです。初級者を見ていると、ゆっくりと浮き上がってきて泳がれている方が多い印象を持っています。泳ぎはスタートから徐々に加速するのではなく、スタート時に壁を蹴ったスピードが最も速いので、この速度を如何に落とさないかが重要です。(だからそこバサロが速いのが有利なわけです。)管理人も壁を蹴った時のストリームラインと1キック目のドルフィンをしっかりと行なって、その流れでスピードを落とさないように浮き上がっています。
スタートについては以下のページにて詳しく解説しております。
スタートが上手ければ泳ぎも上手くなる!
例えば1000mを泳いでいると、2〜300mで少し疲れが出てきますが、この後その疲れを我慢(続けられる程度の疲労である事が前提)していると、その疲れが取れてきます。泳ぎ始めは人間も酸素の供給が追いつかないのですが、しっかり呼吸をおこなって泳いでいると徐々に体が酸素を取り込んで飽和状態になります。その時に体が楽になるので、ここで勝手にうまく力が抜けていきます。これを繰り返すことで力の抜きどころが分かってきますので、繰り返し行うことが重要です。
長く泳ぎに気をつけていると、いつもより進む感覚を持つことがあります。その場所を繰り返し同じ感覚を持つように練習します。管理人であれば、ここの所バタフライのフィニッシュをがんばっています。続けて泳げる程度、いつもよりほんの少し頑張るだけです。
ただ、これを行うようになってから左腕だけが高く上がってしまうようになってしまいました。原因としては水の中での「利き腕」が左で(実生活では右利き)ターン時のストリームラインで手を重ねて左腕の方が強く伸ばし気味であったり、背泳ぎの左の入水が深く上下動したり、左のストローク時に力が入りやすかったりするようです。(その結果、左胸の筋肉の方が大きい)よくクロールで左右のタイミングが違う泳ぎをしているトップスイマーがいますが、その方も同様です。
今回も2000m中1500mまではこのような力みが泳ぎに出てしまい、残り500mでやっと力が抜けて両肩が揃ってきています。このように、自分ではわからない癖が出てきたりするので、第三者(指導者)に見ていただくことが大切になってきます。
今回はざっと解説させていただきましたが、一つ一つの項目をもう少し掘り下げて行きたいので、また来年、詳しく解説させていただきたいと考えております。
こう見ると考える事が多いですね。無理に全てをおこなおうとせず一つ一つコツコツと行う事が大切です。レベルが上がれば、幾つか同時にできるようにもなりますので、いきなり全てを完璧におこなおうとせずに積み上げて行きましょう!
2019年 |
2018年 |
||
100m | 1.30.0 | 1.31.5 | |
200m | 1.35.5 | 3.05.5 | 1.39.2 |
300m | 1.35.7 | 4.41.3 | 1.40.9 |
400m | 1.35.9 | 6.17.3 | 1.41.3 |
500m | 1.38.1 | 7.55.4 | 1.42.2(8.14.4) |
600m | 1.38.7 | 9.34.2 | 1.42.1 |
700m | 1.40.1 | 11.14.4 | 1.41.6 |
800m | 1.40.2 | 12.54.7 | 1.42.7 |
900m | 1.40.0 | 14.34.7 | 1.42.1 |
1000m | 1.40.0 | 16.14.8 | 1.42.4(16.45.3) |
1100m | 1.40.3 | 17.55.1 | 1.43.4 |
1200m | 1.40.8 | 19.35.9 | 1.42.7 |
1300m | 1.41.2 | 21.17.2 | 1.44.2 |
1400m | 1.41.7 | 22.59.0 | 1.43.6 |
1500m | 1.41.7 | 24.40.8 | 1.44.2(25.23.6) |
1600m | 1.43.0 | 26.23.8 | 1.42.6(27.02.5) |
1700m | 1.42.8 | 28.06.7 | |
1800m | 1.43.7 | 29.50.4 | |
1900m | 1.44.9 | 31.35.4 | |
2000m | 1.41.4 | 33.16.9 |
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