※最終更新日 2021年4月25日
以下はゴールタッチのアニメーションになりますが、ここも初級者と上級者の差が出やすい部分になります。上級者はタッチの直前まで体(足)が沈まないようにします。せっかくスピードが出ているのに足が沈めば抵抗になる事を無意識に分かっているからです。
逆に初級者はタッチ時に早く呼吸がしたいがために頭が上がり、足が沈んでしまいます。この時、泳速が遅いので足への抵抗があまりないので(もしくはその抵抗に慣れてしまっているために)「抵抗を受けている感覚」がありません。結果、ゴールまで行けず、タッチをする前に立ち上がってしまうという方をよく見かけます。(上級者は2m手前でストロークをやめてもタッチ時の姿勢がいいためにスピードが最後までほぼ落ちません。)
ただ、これは初級者の方でもタッチの練習を行ない、上級者同様のタッチを行えるようになれば、抵抗を受ける感覚に敏感になるので、比較的簡単に上達したスキルが持続できる部分ですので、ぜひ習得していただきたいテクニックになります。
さて、このタッチ時の姿勢ですが「ライン」ボタンをクリックしてください。アニメーションの青ラインはこの姿勢を行った時の中心軸になります。よく、「身体に一本の串を通す」といいますが、厳密にはこのような形になります。
その理由としては、上半身(肺に入った空気)を腹筋を使って押し下げる事で、重心が胸の方に移動するので、腰と足が自然に上がってきます。イメージとしては、平らな鉄板が前下方に向かって静かに沈んでいくような感覚と言えばいいでしょうか。
ただ、肺の中によりたくさんの空気が入っていれば腹筋を使って押し下げようとしても沈める事が難しいため結果的に重心だけが前に移動して、体全体のボディーポジションが上がるという一石二鳥の役割を果たしています。(つまり、足はキックが弱いから沈むのではなく、姿勢が悪いから沈むのです。)
赤のラインは姿勢を維持するためにこのような感覚を持って泳いでいるという力の加減です。このラインが示すように胸をこの位置まで沈めるためには腹筋など身体の筋肉を連動させなければこの姿勢を作る事ができません。(更に上級者は、この姿勢を維持し続けます。)
黄色ラインはこの姿勢が作られた時に最も伸びを感じる部分になります。この伸びはラジオ体操などで体側を伸ばす運動よりも伸びている感覚を持ちます。水泳において柔軟性が大切な意味がこれでお分かりになると思います。力を入れながらも柔軟な伸びのある筋肉が必要になってくるわけです。
この練習では勢いが良すぎて壁に頭をぶつける場合もあるので、しっかり腕のクッションを使ってスピードを和らげましょう。